2009年01月17日(土) 08時01分
ハイテク+人知でヒルズ震災に備え(産経新聞)
阪神大震災の発生から14年を前に東京都港区の六本木ヒルズで16日、震災訓練が実施された。運営する森ビルは耐震技術の導入を進めているが、震災訓練によって被災時の安全性をより高めるのがねらいだ。
震災訓練は主催の森ビルなど入居企業の社員や住民ら520人が参加、放水訓練のほか、はしご車による救助活動や人形を使った心肺蘇生(そせい)講習などを通じて震災発生に備えた。
会場には火災時に充満する煙を再現したテントなど震災を疑似体験できる施設も設置。参加者は地震の揺れを起こす車で震度7クラスの揺れを体験していた。
六本木ヒルズなど超高層ビルは、地震に対しての耐震性は高いが、震源から離れた場所でゆっくりと地面が揺れる「長周期地震動」では建物が大きくしなるように揺れる共振現象が起こってしまう。
このため六本木ヒルズは平成17年に、長周期地震動の検知システムを導入。建物頭頂部の振り子型のセンサーと独自の地震計で地震発生直後に検知、エレベーターを安全に最寄り階で停止し閉じ込めなどを防ぐ仕組みを構築している。こうした技術に加え、訓練で入居者の対応も進めている。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000084-san-ind