2009年01月17日(土) 18時44分
<大相撲初場所>両横綱と栃煌山が全勝 日馬富士も2勝目(毎日新聞)
大相撲初場所(東京・両国国技館)は7日目の17日、白鵬は巧者の安美錦を上手投げで圧倒し、朝青龍は初対戦の嘉風に攻められたが逆転の突き落としで対初顔戦の連勝を29に伸ばした。注目の巨漢対決は琴欧洲が把瑠都をあっけなく引き落とした。全勝は両横綱と元気な取り口が続く平幕の栃煌山の3人。1敗は千代大海、琴欧洲と初黒星の把瑠都、平幕の豪栄道の4人。魁皇は5勝目。日馬富士も2勝目を挙げたが琴光喜は6敗。
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【花道】
○…203センチ琴欧洲と198センチ把瑠都の長身関取上位2人の勝負はあっけなかった。琴欧洲が、裏をかいて突いてきた把瑠都の左前みつを放さず、決まり手は引き落としだったものの、ついていけない把瑠都の長い足が思わず土俵の外に出た。
相手の全勝を止めた琴欧洲が「気持ちいいですね」と話したのに対し、把瑠都は「向こうも組むイメージがあるから突っ張っていこうとした。失敗した」。武蔵川理事長は「なんであんな立ち合いをしたのかな。がっぷり四つのいい相撲を見れると思ったのに」とがっかりしていた。
○…嘉風があと一歩で初金星の善戦。双手突きを受けながらも懐に飛び込び双差し。朝青龍の強引な首投げで体が離れたが、なおも前に出て土俵際に追い詰めた。しかし逆転の突き落としに屈した。「(横綱は)ピンチになってから技を出すのが速い」と舌をまいた。
取組後、朝青龍が盛んににらみつけたが「怖いので目を合わせなかった」と苦笑いしながら「いい相撲を取れた」と満足げな表情も。自己最高位で連日上位陣に自分の相撲を取り切って、星勘定だけでは図れない手応えを得ている様子だった。
○…東幕下筆頭の福岡が4連勝で勝ち越し、春場所での新十両昇進をほぼ確実にした。先場所も西筆頭で5勝2敗ながら番付運に恵まれず「なかなか忘れられなくて、腐りきった」という。
左足のけがもあり、場所前はほとんどけいこもしなかったが「負けてもいいから思い切っていくだけ」と気持ちを切り替えた。「やっと借りを返せました。ちょっと遅くなったけど(郷里に)いい報告ができます」と笑顔だった。島根県隠岐の島町出身で、昇進すれば1958年の隠岐ノ島以来の関取となる。
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