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2009年01月17日(土) 16時59分

【シネナビ】「感染列島」夕刊フジ

 エイズ、鳥インフルエンザ、サーズと人類を脅かす新しいウイルスが次々に現れている。この映画には、あながち荒唐無稽とは言えない現実的な恐ろしさがある。

 松岡医師(妻夫木聡)のもとに急患が運び込まれる。ただの風邪と診断したが全身から血を流して急死。直後から同じ症状の患者が爆発的に発生、松岡は誤診に悩む。WHOのウイルスの専門家(檀れい)は未知のウイルスと判断し病院を隔離するが、すでにウイルスは日本中に飛び火していた。感染源はどこか、ワクチンはいつ完成するのか。日本中がパニックになる中、松岡は意外な感染源を突き止める。

 現実にも14世紀にペストが大流行、ヨーロッパの全人口の何と3割が死んだといわれる。19世紀にはコレラが発生、世界中で3000万人以上が亡くなっている。この映画を単なる娯楽作品とみるか、人類への警鐘とみるかは、その人の良識にかかわってくるだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090117-00000018-ykf-ent