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2009年01月17日(土) 15時49分

阪神大震災14年 「追悼の集い」遺族の言葉 要旨産経新聞

 神戸市主催の「追悼の集い」で遺族代表の田中千春さんが述べた言葉の要旨は次の通り。

 母の死を目の当たりにし、あの日のことを頭の隅にしまい込み、開けることができませんでした。でも、時間や家族の愛情がわたしの気持ちをほぐし、当時のことや思いを、震災を経験したことがない人々に伝えたいと思うようになりました。

 震災はたくさんの人びとの命や幸せを奪い取っていきました。悲しむことしかできなかったあの日を忘れることができません。

 時がたち、仮設住宅を訪問し、話を聞いたり相談に乗ったりする仕事をするようになりました。落ち込んだ時に震災を思い出し、母の口癖だった「何事も真心がないとあかん」を心に刻み、住民の方々に接するようにしました。

 震災当日、悲しみが90%を占めていましたが、そんな中、人間の心の温かさを経験しました。あちこちで助け合う人びとを見ることができました。

 現在は福祉の仕事に携わっています。真心で人と人をつなげていきたいと思っています。

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