2009年01月17日(土) 15時49分
阪神大震災14年 “生き証人”「神戸の壁」再移設(産経新聞)
震災の“生き証人”として、震源地に近い兵庫県淡路市の北淡震災記念公園に再移設された「神戸の壁」の完成記念式典が17日、現地で開かれた。出席者は「震災の教訓と平和のメッセージを世界に発信したい」と願いを込めた。
式典は、午前5時半からの震災14周年記念イベントの中で実施。「神戸の壁」を命名した神戸市の市民グループ「リメンバー神戸プロジェクト」の三原泰治代表と門康彦淡路市長らが、幅14メートル、高さ7メートル、厚さ30センチのコンクリート製の壁の前でテープカットを行った。
壁は昭和2年、神戸市長田区の若松市場に延焼防止壁として建設。20年の神戸大空襲と平成7年の震災では倒壊を免れたが、神戸市の再開発事業に伴い撤去され、12年、旧津名町(現淡路市)に移された。その後、震災のつめ跡を保存展示する野島断層保存館近くへの設置を望む声が寄せられ、市が再移設を進めてきた。
記念イベントでは、淡路島内の犠牲者と同数のろうそくを立てた63個の竹筒を、鎮魂モニュメント前の水路に浮かべる精霊流しも行われた。
午前5時46分からは出席者が黙祷(もくとう)をささげ市民ら約250人でつくるフェニックス合唱団が、ジャズシンガーの藤岡まゆみさん(32)の指揮で合唱し、犠牲者の霊を慰めた。
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