島根県内で10日から降り続ける雪は1月としては記録的な大雪となった。15日も各地で停電が続き、山間部の生活を直撃した。交通の乱れや休校も相次ぎ、ビニールハウスの倒壊などで農作物にも被害が出た。松江地方気象台によると、16日以降は冬型の気圧配置は緩むという。
同気象台によると、15日の最大積雪は飯南町赤名101センチ▽奥出雲町横田96センチ▽邑南町瑞穂59センチ▽松江市21センチなど。瑞穂では1月の観測史上最高を記録した。
中国電力島根支社によると、10日から山間部を中心に停電が断続的に発生、延べ停電戸数は15日午後5時の時点で約7万3400戸に上った。同社によると雪害による停電では過去最大規模という。
出雲空港(斐川町)では15日午前の大阪行き1便が欠航。飯南町の国道54号では通行が難しくなり、同日の松江・出雲と広島を結ぶ高速バスは全44便が運休した。スクールバスの運休などにより休校も相次いだ。
県内の卸売市場では冬物野菜の入荷が減り値上がりしている。松江合同青果(松江市)の地方卸売市場では15日、島根と鳥取県産キャベツやハクサイ、ダイコンの入荷量が前年の半分。九州などから入荷で補っている。
【写真説明】電線の復旧作業にあたる作業員(15日午後1時30分、出雲市稗原町)