家電量販大手のビックカメラは16日、証券取引等監視委員会から不当な会計処理があったとの指摘を受けて、過去にさかのぼって会計処理を見直したことで、2008年8月期連結決算の純損益を41億円の黒字から21億円の赤字に訂正すると発表した。
ビックは02年に池袋本店ビルと本部ビルを特別目的会社(SPC)に売却する不動産流動化を実施したが、証券取引等監視委員会が、グループ内での取引のため、売却益は発生せず、不当な会計処理として調査していた。
ビックは不動産流動化をしなかったものとして、過去にさかのぼり02年8月期決算から08年8月期までの7期分の単体決算と04年8月期から08年8月期までの5期分の連結決算を訂正した。
ビックは「当時は正当な取引と認識していたが、証取委の指摘を受けて、訂正することにした」としている。
09年8月期の業績予想については影響はない。
また東京証券取引所は同日、ビックが決算を訂正したことを受けてビックを監理銘柄に指定したと発表。東証は今後、訂正に至った経緯などを審査し、悪意があったかどうかや株式市場などに与える影響が重大かどうかを判断。上場廃止基準に該当すれば上場廃止にする。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090116-OHT1T00255.htm