準大手ゼネコン西松建設の裏金をめぐる外為法違反事件で、逮捕された元副社長
藤巻容疑者らが裏金計一億円を香港などから持ち込んでいた時期と一部重なり、東京地検特捜部は裏金が献金に使われた可能性もあるとみて、資金の流れを調べている。
一方、共犯として逮捕された
関係者によると、政治団体は「新政治問題研究会」と「未来産業研究会」。〇六年までの十二年間に献金やパーティー券購入などで計約四億八千万円を支出していた。
西松建設の課長級以上の社員から会費を集め、献金先の指定は土木、建築の各営業本部が管理本部を通じて総務部に指示。OBが会社を訪れた際に伝えたとされる。
〇四—〇六年の主な献金先は、小沢一郎・民主党代表や森喜朗元首相らの資金管理団体、自民党二階派の政治団体など。
藤巻容疑者は〇三年、海外担当専務になった際に総務部などを管轄する管理本部長を兼任。〇四年の副社長昇格後も約二年間、兼任を続けた。
政治資金規正法は、政党か政党の政治資金団体以外への企業献金を禁止。西松建設が絡んだこうした献金は、政治団体を隠れみのにした政治家個人への事実上の企業献金として、脱法性が強いと指摘されている。
藤巻容疑者ら四人は、海外事業で