第百四十回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が十五日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は
津村さんは大阪市生まれで会社勤めの傍ら小説を執筆。受賞作は工場の契約社員として働く薄給の女性らが、たくましく生きる日常をつづる。「派遣切り」など厳しい労働環境にある若い世代にエールを送る内容だ。
津村さんは「皆さんにお世話になった。周りの人全員が取った賞です」と喜びを語った。
天童さんは松山市生まれ。ベストセラーになった「永遠の
山本さんは京都市生まれ。受賞作は千利休の切腹の日からさかのぼり、秘められた恋と美への執着を見詰めた長編。山本さんは「私の人生が折り重なった思い出の強いこの作品で、よくぞ受賞できた」と話した。
芥川賞選考委員の
直木賞選考委員の
【写真説明】笑顔で記念写真に納まる(左から)直木賞の山本兼一さん、芥川賞の津村記久子さん、直木賞の天童荒太さん=15日夜、東京・丸の内の東京会館