2009年01月16日(金) 21時40分
<岩手・宮城地震>ボランティア考えるシンポ開催(毎日新聞)
昨年6月に最大で震度6強を記録した岩手・宮城内陸地震に見舞われた宮城県で、阪神大震災から14年を迎える17日に災害ボランティアの役割などを考えるシンポジウムが開催される。岩手・宮城地震の直後、大震災の被災者らがボランティアで駆け付け、経験に基づいたアドバイスを送った。今月、兵庫県西宮市で開かれた被災地交流集会には宮城県栗原市の大場浩徳さん(48)が参加。シンポでは、広がり続けるボランティア交流の輪をめぐる思いを語る。
大場さんが住む栗原市の耕英地区は、最悪の人的被害が出た。自身もイチゴや大根など農業収入が、前年の400万円からほぼゼロに。何をしていいか分からない状態だった発生1週間後、大震災で活動したNPO支援者から「組織を作り、体制を整えると復興が早い」とのアドバイスを受け、全戸が参加する形で「くりこま耕英震災復興の会」を結成、会長になった。
避難所を訪れた大震災や新潟県中越地震の被災者と酒を酌み交わし補助金申請の手続きや行政との交渉方法についてアドバイスを受けた。大場さんは「私たちが活動してこられたのは阪神や中越の方々のアドバイスがあったからこそ」と振り返る。
雪解け後には、仮設住宅からの帰宅が始まる予定で、復興の会は連日、復旧対策を話し合っている。シンポは仙台市太白区文化センターで午後1時から。大場さんは「感じたことを伝えたい」と語っている。【伊藤絵理子】
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