2009年01月16日(金) 15時00分
阪神大震災14年:震災伝える婚礼衣装 倒壊した建物の中から発見−−加西 /兵庫(毎日新聞)
◇加西市役所で23日まで展示
阪神大震災で倒壊した建物の中から発見された婚礼衣装が、加西市役所で展示されている。衣装の所有者で、市内で着付け教室を開いている山本秋子さん(69)=加西市西横田町=は「震災を生き延びた衣装に、私は多くの感動を与えられた。この展示によって一人でも多くの人が震災を思い出し、語り合うきっかけになってほしい」と願っている。
展示されているのは、震災まで神戸市内の美容室が所有していた打ち掛けと紋付き袴(はかま)。店は震災で倒壊したが、衣装は奇跡的に無傷で発見された。約3年前、山本さんが着付け教室の生徒を通じ、保管していた店主の親族から譲り受けた。
これまで地元公民館などで展示していたが、来場者の関心が高かったため市役所でも展示することにしたという。山本さんは震災当時、炊き出しなどボランティア活動に参加した経験があり、「こんなに貴重な衣装に出会い、運命的なものを感じた」と話している。
展示は23日までの午前8時半〜午後5時15分(土日除く)。【松田栄二郎】
〔播磨・姫路版〕
1月16日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090116-00000160-mailo-l28