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2009年01月16日(金) 08時05分

NPO法人と災害時の救助犬派遣協定締結 和歌山産経新聞

 東南海・南海地震などの大規模災害に備え、和歌山県は15日、NPO法人(特定非営利活動法人)「和歌山災害救助犬協会」(新宮市)と協定を締結した。県災害対策本部からの要請に基づき、同協会の災害救助犬が被災地に出動する。

 県庁で開かれた協定締結式には、同協会の榎本義清理事長(46)ら4人と、災害救助犬で県警嘱託警察犬でもあるラブラドールレトリバーの「アニー」、シェパードの「ミック」の2頭が参加。榎本理事長は「有事に備えて普段から訓練に精進し、救助犬活動を通じて防災の啓発にも貢献したい」とあいさつした。

 同協会は平成18年2月、近畿で2番目の災害救助犬運営団体として設立。現在会員は33人で、5頭の災害救助犬を育成している。会員は全員ボランティアで、週末に倒壊家屋や土砂災害、山林遭難の現場で要救助者を発見する訓練を重ねている。19年7月の新潟中越沖地震では発生から6時間後に被災地に入り、パトロール活動を行ったという。

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 県が新たに導入する地震体験車「ごりょう君」が15日、県庁の正面玄関前で披露され、命名した白浜町の会社員、山根康民さん(38)と仁坂吉伸知事が乗り込み、東南海・南海・東海地震の同時発生を想定した震度7の揺れを体験した。

 前後・左右・上下の3方向に揺れ、近い将来の発生が予想される東南海・南海地震や、阪神大震災などの振動を体験できる最新型車両。公募の結果、安政南海地震の津波から村人を救った濱口梧陵にちなみ、愛称がつけられた。

 価格は約2300万円で、日本宝くじ協会が全額を助成。県消防学校に配備し、県が所有している「紀州なまず号」とともに各地の防災啓発活動に利用する。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090116-00000035-san-l30