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2009年01月15日(木) 02時31分

<中大教授刺殺>強い殺意で襲撃か 背中や胸など15カ所毎日新聞

 東京都文京区の中央大学理工学部キャンパスのトイレで14日、男性が刺されて重体となった事件で、男性は同学部教授の高窪統(はじめ)さん(45)=世田谷区成城2=と確認された。病院に搬送されたが約1時間後に死亡し、背中や胸など約15カ所を刺されていたことが警視庁幹部への取材で分かった。犯人は抵抗する高窪さんを執拗(しつよう)に刺しており、警視庁は恨みを持つ人物が強い殺意を持って襲撃した可能性もあるとみて、高窪さんの周辺でトラブルがなかったか調べを進める。

 警視庁は同日、富坂署に捜査本部を設置した。捜査本部によると、高窪さんは午前10時半ごろ、研究室のある理工学部1号館4階のトイレ内で、背中から血を流し、うつぶせの状態で見つかった。

 検視の結果、背中や胸、腹に約15カ所の刺し傷や切り傷があり、死因は失血死と判明。両手には抵抗した際に付いたとみられる傷があった。凶器は片刃の鋭利な刃物とみられる。

 捜査1課などによると、高窪さんが発見される直前、黒いニット帽に黒っぽい服を着て、眼鏡をかけた30歳くらいの男がトイレの方から歩いて来るのを、前日夜から泊まり込んでいた男子留学生が目撃した。留学生はその直後、トイレ内で倒れている高窪さんを見つけ、同じ階にいた大学職員に伝えたという。

 また、現場の北西約300メートルにあるコンビニエンスストアの女性店長によると、出入り口に設置した防犯カメラに、黒いニット帽に上下黒い色の服を着た男が池袋方面に歩いていく姿が映っていた。映像は、午前10時半以降のものだという。

 一方、現場から約150メートル東の東京メトロ丸ノ内線後楽園駅改札内の男子トイレ個室では、便器の近くから微量の血痕が見つかり、関連を調べている。【佐々木洋、古関俊樹、神澤龍二】

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