2009年01月15日(木) 03時00分
<科学者>オバマ政権に期待 ブッシュ大統領への不満裏返し(毎日新聞)
「世界は米国が眠りから覚めるのを待っている」−−。英科学誌ネイチャーは15日付で、有識者6人によるオバマ次期米大統領の科学と環境政策への注文と期待を掲載した。ブッシュ政権が01年、京都議定書を離脱するなど、この分野の政策は停滞したとされ、論評は研究者らの不満が蓄積したのをうかがわせた。
温暖化交渉をめぐっては12月の気候変動枠組み条約締約国会議で、議定書に定めのない13年以降の枠組みが決まる。ティモシー・ワース国連財団理事長は「米国は中国と並び最大の温室効果ガス排出国だ。世界をさまよわせた米国は、合意に向け世界を先導すべきだ」と訴えた。
ブッシュ大統領は、再生医療に必要なヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)研究予算を抑制した。研究に必要な受精卵の使用に倫理上の課題があるためだが、ジョージ・デイリー・ボストン小児病院准教授は「がんや不妊などの治療の妨害でしかなかった。今の財政危機を考えても、生命科学への投資は(新薬開発など)十分な収益をもたらす」と主張した。【河内敏康】
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