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2009年01月15日(木) 16時00分

阪神大震災14年:250人が追悼礼拝−−西宮の関西学院大 /兵庫毎日新聞

 ◇「強い意志学んだ」 四川大地震で募金活動、中国人留学生・李木さんも学友と黙とう
 阪神大震災で学生と教職員計23人が亡くなった関西学院大の西宮上ケ原キャンパス(西宮市上ケ原一番町)で14日、追悼礼拝があり、集まった約250人が犠牲者の冥福を祈った。昨年、四川大地震の募金活動をした中国人留学生、李木さん(25)=商学部4年=も参加。「募金に協力してくれた方々のためにも、しっかりと祈りたい」と両手をあわせた。
 李さんは昨年5月、同キャンパスや、JR三ノ宮駅と阪神三宮駅周辺で、ほかの中国人留学生らとともに四川大地震の募金活動をした。活動を通じて、街の人々から「頑張ってください。きっとうまくいきます」という声を次々に掛けられた、といい、「四川大地震と同じ苦しみを味わったからこその温かい気持ちをもらった」と話す。
 募金活動の前までは、阪神大震災についてあまり関心がなかったというが「募金に協力してくれた方の体験をもっと知りたい」と感じ、活動の合間には、中国人留学生と日本人学生約55人による北淡震災記念公園(淡路市小倉)へのバスツアーも計画した。同所で展示している阪神大震災で出現した活断層「野島断層」の見学や、震災当時を知る日本人学生との会話を通じ、「地震の恐ろしさだけではなく、災害で生き残るために必要な強い意志を学んだ」という。
 学生らとともに黙とうを終えた李さんは「日中両国にどんな災害があったとしても、お互いが助け合える関係が続いてほしい」と話していた。【中里顕】
〔阪神版〕

1月15日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090115-00000162-mailo-l28