警察庁キャリアの30代警視が昨年末、私用でドイツに出国する際、成田空港で手荷物検査の女性検査員に検査用トレーを投げ付けたことが15日、分かった。千葉県警が暴行容疑で書類送検する方針。警察庁は警視を懲戒処分する方向で検討している。
警察庁などによると、警視は昨年12月24日正午ごろ、成田空港の手荷物検査場で、150ミリリットル容器に入った男性化粧品を持ち込もうとして女性検査員に止められた。その際「警察庁の警視だ」と名乗り、侮辱するような発言をした上で、トレーを投げ付けたという。検査員にけがはなかった。
100ミリリットルを超える液体容器は、テロ対策で国際航空機内への持ち込みが制限されている。
千葉県警はその場で警視から事情聴取し、逃亡の恐れがないなどとして任意で捜査を続けている。警視はそのままドイツに出国した。
警視は警察庁人事課の課長補佐で2000年入庁。内規で義務付けられている海外旅行の届け出もしていなかったという。警視は事実関係を認めて反省しているといい、同庁は「事実関係を調査中だが、法令違反や公務員としてふさわしくない行為があれば厳正に対処する」としている。
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