現代感覚にユーモアを織り込んだ作品で世界的に評価を受けたグラフィックデザイナーの福田繁雄(ふくだ・しげお)さんが11日午後10時半、くも膜下出血のため東京都三鷹市の病院で死去した。76歳。東京都出身。葬儀は近親者で済ませた。
東京芸大卒業後、1970年開催の大阪万博の公式ポスターを制作。75年ポーランドで開かれたポスターの国際コンクールで、弾丸が逆向きに大砲に飛び込んでくる「VICTORY」が最高賞に選ばれた。95年にユネスコ国際ポスター展グランプリ・サビニャック賞を受賞。だまし絵的な作品から「日本のエッシャー」と呼ばれるなど、戦後日本のグラフィックデザインの第一人者として活躍した。
97年紫綬褒章。日本グラフィックデザイナー協会会長、東京芸大客員教授などを務めた。
画家の福田美蘭さんは長女。
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