経営難で解雇された元従業員らが自主営業を続ける東京・JR品川駅前の京品ホテルを経営してきた京品実業(廃業)が、元従業員らの立ち退きと建物の明け渡しを求めた仮処分申し立てについて、東京地裁は15日、立ち退きと明け渡しを命じる決定をした。
元従業員らが加盟する地域労組「東京ユニオン」は東京地裁に異議を申し立てる方針。
元従業員らが決定に応じない場合、保全のための強制執行も予想されるが、渡辺秀雄委員長は「この内容では、労働組合の倒産争議は成り立たなくなる、会社から廃業に至る経緯や理由が十分に説明されておらず、納得できない。自主営業は続ける」と話している。
決定によると、同地裁は「従業員は解雇の効力を争うことはできるが、事業の決定は使用者が自由に行えるもので、事業を廃止した場合に再開を要求する権限は従業員にはない」と判断、会社側の主張を全面的に認めた。
京品実業は昨年10月20日、約130人の従業員を解雇して廃業。同年11月に仮処分を申請していた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090115-OHT1T00216.htm