中央大理工学部教授刺殺事件を受け、同大の田口東・理工学部長が15日、都内で記者会見し「自由な雰囲気の中で学生と教員が切磋琢磨(せっさたくま)しているキャンパスで、このような事件が起きたことは痛恨の極み」と語った。
この日、現場の後楽園キャンパスでは学生らが入る際に身分証の提示を求め、警備員を通常の約10人から5人増やした。田口学部長は「大学は基本的に開かれているべきもの。学生らの安全を守る責任とのバランスに悩んでいる」と苦渋の表情を浮かべた。
事件前に大学への脅迫などはなく、不審者に関する情報もなかったという。
死亡した高窪統(はじめ)教授(45)について、田口学部長は「教育熱心で誠実な人柄だった」と振り返り、「これから大学を背負っていく高窪教授を失ったのは誠に残念。心より哀悼の意を表します」と述べた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090115-OHT1T00210.htm