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2009年01月15日(木) 23時14分

岸本・元大阪大学長らにクラフォード賞…リウマチ治療薬開発に貢献読売新聞

 スウェーデン王立科学アカデミーは15日、関節炎などの発症に関与する生理活性物質を発見し、その働きを解明した岸本忠三・元大阪大学学長(69)、平野俊夫・大阪大大学院教授(61)ら3人にクラフォード賞を贈ると発表した。

 同賞はノーベル賞が扱わない地球科学、数学、関節炎などの領域の基礎研究推進のため、1980年に創設された。日本人の受賞は初めて。賞金50万ドル(4500万円)を3人で分ける。

 岸本さんと平野さんは、白血球が作り出す物質「インターロイキン6」(IL6)を発見。ウイルス、細菌などの侵入を防ぐ働きがある一方で、過剰に作られると、関節の滑膜などを破壊し、関節リウマチ、骨粗しょう症、痛風などの原因になることを突き止めた。

 IL6を阻害する薬が開発され、日本国内でリウマチ治療薬として認可されたのを始め、欧米でも間もなく承認される。関節リウマチの患者は世界で数千万人に上ると見られる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090115-00000066-yom-sci