2009年01月15日(木) 21時53分
<欧州中銀>0.5%利下げ、年2%に 過去最低水準(毎日新聞)
【ロンドン藤好陽太郎】欧州中央銀行(ECB)は15日の定例理事会を開いた。景気悪化を背景に、ユーロ圏16カ国の最重要政策金利を現行の年2.5%から0.5%引き下げ、2%とすることを決めた。利下げは4カ月連続で、年2%の金利は、99年のECB発足以降、03年6月から2年半続いた最低水準と並ぶ。
ECBは今後も利下げを続ける見通し。
ユーロ圏の実質成長率は、4月から9月まで2四半期連続のマイナスに転落。10〜12月期もマイナスが確実とみられ、景気後退が長引く可能性が高まっている。トリシェ総裁はインフレを強く懸念してきたが、原油価格下落を背景に昨年12月の消費者物価上昇率は1.6%まで急低下しており、利下げの環境が整っていた。
景気減速を受け、欧州連合(EU)は11月下旬、2000億ユーロ(約23兆5000億円)規模の経済対策を発表。大幅な景気刺激策を拒んでいたドイツも今月12日、総額約500億ユーロ(約6兆円)の追加景気対策を行うことで合意している。
米連邦準備制度理事会(FRB)は昨年12月、量的緩和に踏み切ったほか、日銀も政策金利を0.1%に誘導している。英イングランド銀行(BOE)も今月8日、2%から1.5%に利下げし、1694年の創設以来、最低となっている。
【関連ニュース】
英利下げ:4カ月で3.5%に
日銀利下げ 大不況回避へ官民で総力を
日銀:0.2%利下げ、年0.1%に 決定会合
日銀:CP買い取りなど資金供給拡充へ 政策決定会合
決定会合:利下げ見送り強まる 日銀「前回効果を見極め」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090115-00000153-mai-bus_all