2009年01月15日(木) 20時41分
<2次補正予算案>民主方針転換 審議拒否批判を警戒(毎日新聞)
民主党が08年度第2次補正予算案を巡り、「当面審議に応じない」としていた方針を転換し、19日からの審議入りに応じたのは、世論をにらみ「『審議拒否』ととられるマイナスイメージを避けたい」との思惑からだ。ただ、同時に合意した「2次補正と関連法案一体で採決」については、党内で一致したものではなく、成立時期を巡ってはさらに駆け引きが続きそうだ。
「審議入りまでは容認するが、いつ採決するかはこれからのことであり、そんな合意はない」(国対幹部)。自民党との参院国対委員長レベルでの採決日程合意を受け、民主党幹部らは一斉に否定に走った。
もともと民主党は、与党からの「審議引き延ばし」批判を警戒し、参院でも審議拒否を長く続けるつもりはなかった。「あまり引っ張りすぎると民主党は審議拒否と言われて、それが焦点になってしまう」(国対幹部)との懸念からだ。輿石東参院議員会長も「19日に(首相の施政方針など)4演説を行うのだけは認められない」と語り、2次補正と09年度予算案との「並行審議」さえ避けられれば応じるとの構えを示していた。
参院予算委理事は「並行審議に突っ込まれないために合意するしかなかった。それをやられたら問責を打つしかなくなり、衆参で対応が分かれかねない」と語った。
一方で、採決時期の合意を民主党幹部がすぐに否定に躍起になったのは、定額給付金を巡る自民党内の造反を期待し、関連法案成立に衆院での3分の2以上の賛成が必要となる再議決が可能となる3月が山場とにらんでいるためだ。給付金に対する世論の批判も高まる一方。党幹部は「(再議決が可能となるのに必要な必要となる)60日ルールを自ら捨てるのは試合放棄に等しい」と語った。
2次補正の採決合意を巡っては、党内には「給付金で攻めるより、09年度予算で消費税を攻めた方が、自民党内の造反予備軍に踏み絵を踏ませられる」(参院若手)との見方も出ている。
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