2009年01月15日(木) 20時17分
西武廃部の影、代表の戦力維持は不透明 アイスホッケー(産経新聞)
五輪出場をかけた大一番に向かうメンバーで最多を占めたのは、先月廃部が決まった西武の9人だった。だがチームの受け皿が決まらない現状では、マホン監督が「選手がかみ合えば成果は得られる」と話す構成が今後も保てるかは不透明だ。
日本アイスホッケー連盟の富田正一会長は「企業の経営判断に連盟は口を挟めない」と、独自で将来像を描く検討委設置を明かした。いかにも遅い。検討委のメンバーさえ固まらず、3月の今季終了までに善後策が導かれる可能性は低い。
1999年以降に古河電工、雪印が相次ぎ廃部した際も連盟は企業依存からの脱却を掲げた。だが今でも、最終予選の遠征費には選手1人あたり約15万円の自己負担分がある。所属選手の人数分を各企業が支払う通例は変わっておらず、苦い教訓は生かされていない。
富田会長らは王子や日本製紙と協議を重ね、効率的なチーム、リーグの運営を模索中だ。日本国内でのチーム維持と真剣に向き合わねば、西武の後を追うチームは必ず出る。その時点でもう手遅れ。五輪出場への挑戦すらかなわなくなることを心すべきだ。(榊輝朗)
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