【エルサレム14日共同】イスラエル軍は十四日、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザで空爆や地上攻撃を続行し、ロイター通信によると、先月二十七日の大規模攻撃開始以来の死者は計九百八十四人と千人の大台に迫った。即時停戦を求める国際社会の声が強まる中、停戦調停も本格化した。
ハマス代表団はカイロでエジプト高官と協議を継続。イスラエルやアラブのメディアによると、エジプトが長期停戦を提案しているのに対し、ハマスは一週間の限定停戦後に長期停戦を協議すると主張、打開には至っていない。
調停が不調に終わった場合、イスラエルは空爆、地上侵攻に続く「第三段階」として都市部への侵攻拡大を計画しているが、二、三日間は調停の行方を見極める方針という。
ガザの医療当局者によると、死者のうち約半数は子供や女性を含む非戦闘員。負傷者は四千五百人に上った。イスラエル人死者は兵士を含め十三人。十三日夜から十四日にかけてハマス警察本部やガザ南部の密輸用トンネルなど六十カ所を空爆した。
イスラエル北部には十四日、レバノン南部から発射されたロケット弾数発が着弾したが被害はなかった。同地域へのロケット弾発射は八日に次いで二回目。