笠岡市立保育所の今後のあり方を検討していた市福祉施策審議会が民営化や統廃合を柱とする答申案をまとめた。市財政の負担軽減や保育サービス向上を理由に挙げる。21日から市のホームページで公表し、市民の意見を募る。
答申案は、2004度に公設民営化した笠岡保育所(笠岡)をはじめ入所児が比較的多い市立は施設も譲渡して完全民営化し延長保育など市民ニーズに応える▽集団教育に支障が出るほど極小規模になれば統廃合▽存続する市立は障害などで特別な支援を必要とする幼児の保育を推進する—が柱。
いずれの場合も地理的状況や地域住民に配慮して慎重に対応するよう求め、11年3月に指定管理期間が切れる笠岡保育所以外の対象施設や次期には触れていない。
市内には市立8、私立7の計15保育所がある。昨年12月1日現在の入所児は市立378人(定員充足率85.9%)、私立790人(同97.5%)。市立は入所児5人(同16.7%)の施設もあり、建物老朽化も目立つ。
審議会は市民意見を参考に3月の答申とりまとめを予定。
【写真説明】答申案に完全民営化が盛り込まれた笠岡保育所。現在は公設民営方式で保育をしている(笠岡市笠岡)