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2009年01月15日(木) 20時10分

朝青龍「お前アホか」脅迫騒動も余裕綽々産経新聞

 朝青龍は終始、慎重だった。立ち合いで右の張り差しをみせ、豪風の動きを見極めながらじりじりと前に出る。頭をつけて右で前まわし、左で上手を取って体勢は万全。満を持して上手投げを繰り出し、土俵下へとほうり投げた。

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 まったく危なげない内容に、支度部屋での表情も穏やかだ。「無理して出るよりも万全の状態を作りたかった。焦らず、流れで相撲が取れた」と自己分析。一気に攻める本来のスタイルではないが、安定感は十分だった。

 土俵外は相変わらず騒がしい。初日の午後、インターネット上に「朝青龍を殺しに行く」などと書き込んだ男が、この日までに脅迫容疑で逮捕された。師匠の高砂親方(元大関朝潮)は「逮捕されたというだけで話すことはありません」と不快感を隠さない。

 一方、当事者である朝青龍は余裕綽々だ。「おれが殺したいよ」と冗談めかして応じ、男が自ら出頭したことを知らされると「いい子じゃない。いい子って書いといてよ」と続ける。最後に「不安がなくなりましたね」と振られると、「お前、アホか。何が怖いんだ」とすごんでみせた。

 土俵では厳しい戦いが続く。6日目には昨年名古屋、秋と連敗中のくせ者・豊ノ島の挑戦を受ける。5日目まで奇麗に白星を並べても、「気にしてないよ」。引退危機もどこ吹く風の横綱が、真価を問われる大切な一番に臨む。(奥山次郎)

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