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2009年01月15日(木) 19時54分

<イスラエル>ガザに激しい砲撃、国連施設も被弾毎日新聞

 【エルサレム前田英司】パレスチナ自治区ガザ地区に侵攻するイスラエル軍は15日、中枢都市のガザ市に激しい砲撃を行い、市中心部にある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の本部施設が被弾した。AFP通信によると職員3人が負傷したほか、人道物資保管施設の一部が炎上した。また、ロイター通信など報道機関が入居しているビルも被弾。パレスチナ人記者ら数人が負傷した。

 イスラエルを訪問中の潘基文(バンギムン)・国連事務総長は15日、バラク国防相とリブニ外相に対して、UNRWA施設が攻撃されたことに強い憤りを表明。事務総長は記者団に「国防相は『重大な誤りだった』と説明した」と述べた。施設内には当時、地元住民ら数百人が避難していたという。

 事務総長はまた、先月27日の空爆開始以降の死者数を「耐え難いレベルに達している」と述べた。AFP通信によるとこれまでにパレスチナ側の死者は1100人近くに達し、イスラエル側は13人。

 イスラエルはガザ攻撃を緩めない一方で、停戦を仲介するエジプトと協議するため、15日に特使をカイロに派遣した。イスラム原理主義組織ハマスは14日、エジプト側に見解を伝えており、特使はこれを持ち帰ってオルメルト首相らに報告。イスラエルの要求を満たすかどうか精査する。

 イスラエルはまた、エジプト境界の武器密輸阻止の枠組みに米国を関与させるため、外務省高官をワシントンに派遣した。

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