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2009年01月15日(木) 19時52分

武器使用を事実上緩和=自公一致、防衛省は慎重−海賊対策PT時事通信

 自民、公明両党は15日午後、国会内で海賊対策に関するプロジェクトチーム(PT)の会合を開き、現行法で海上自衛隊をアフリカ・ソマリア沖に派遣する場合の武器使用基準に関し、保護対象の船舶に海賊が乗り込もうとするなどした段階で、船体への射撃を行うことは可能との認識で一致した。事実上の基準緩和と言えるが、防衛省が慎重姿勢を示したため、次回以降さらに詰めることになった。
 海上警備行動の発令により海自を派遣する場合、武器使用は警察官職務執行法が準用され、正当防衛・緊急避難などに限って認められる。
 この点に関し、会合では自民、公明両党ともに、海賊が対象船舶に乗り込もうとした時点で「保護対象に危害が加えられようとしている」とみなし、海自艦船に直接危害が及んでいなくても船体射撃を行うことは可能と主張した。これに対し、防衛省側はこうしたケースで船体射撃を行い死傷者が発生した場合、自衛官が殺人罪に問われる恐れがあるなどと指摘した。 

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090115-00000167-jij-pol