2009年01月15日(木) 19時52分
<大相撲初場所>把瑠都、無傷の5連勝…怪力で豊ノ島に完勝(毎日新聞)
◇大相撲初場所5日目(15日、東京・両国国技館)
勝ち名乗り後の花道。把瑠都は待ち受ける付け人と、笑顔でこぶしを合わせた。前日の魁皇戦に続く完勝で土付かず。自然と表情も緩むというものだ。
立ち合いで双差しを許したが、豊ノ島の肩越しに右上手を取り、左も入れて下手をがっちり。こうなると幕内で2番目に高い198センチの体が生きる。幕内最小兵を抱え込むように引きつけながら、ゆっくりと土俵の外に運び出した。
29センチ低い体が伸び上がった豊ノ島は「1回目のつりはこらえたけど、2回目は腰が浮いて抵抗する気も薄れた。あの怪力は反則ですよ」と苦笑いするしかなかった。「ゆっくり攻めていこうと思った」と把瑠都。「まわしをつかんだら誰にも負けないですね」との問いには「僕も人間ですよ」と余裕の笑みを浮かべた。
相手十分の四つを苦にしない相撲で5連勝。師匠の尾上親方(元小結・浜ノ嶋)も「上手を肩越しに取っても振り回さなければいい」と怪力を生かした流れに成長ぶりを口にする。
昨年は6場所すべてで黒星スタートなど苦しむことの多かった序盤に、いい内容で星を重ねた。中盤からはいよいよ上位戦が集中する。「自信を持っていけばいい」と把瑠都。「験担ぎ」というひげがどこまで伸びるのか。【野村和史】
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