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2009年01月15日(木) 19時12分

日章旗、60余年ぶり返還=ボルネオで戦死の元兵士遺族に−米国留学生通じ・新潟時事通信

 新潟県佐渡市出身で、太平洋戦争中にインドネシアのボルネオ島(カリマンタン島)で戦死した元日本兵高野名政雄さん=当時(18)=が戦地に携えた日章旗が15日、米国人の女子留学生を通じて、60余年ぶりに同市真野に住む高野名さんの実兄一雄さん(92)に返還された。親族らは感謝の言葉を述べた。
 高野名さんは1944年2月に横須賀通信学校に入校後、海軍二等兵曹として出征したが、ボルネオ島で45年7月3日、戦死した。
 この日、一雄さん宅を訪れたのは、東京国際大学(埼玉県)の留学生チェルシー・ロビンソンさん(20)とその両親。
 佐渡市によると、旗はチェルシーさんの父の友人カール・キャルプさん(65)が、戦争中に戦地で得たという父から譲り受けた。チェルシーさんが昨年夏から留学すると聞き、持ち主を探してほしいと託したという。
 カリフォルニア州メンドシーノ出身のチェルシーさんは姉妹都市交流が縁で、高校時代に留学した長野県大町市に調査を依頼。同市が厚生労働省を通じ、全国に照会したところ、名字などから高野名さんの出征旗と判明したという。 

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