2009年01月14日(水) 11時50分
映画『The Unborn』:無数の昆虫を使った恐怖の撮影現場(WIRED VISION)
David S. Goyer監督は、人を怖がらせるのにぴったりな材料を目にすると、それがすぐ分かる。
米国で1月9日(米国時間)に公開されるホラー映画『The Unborn』のアイデアを練っている最中に、Goyer監督は、自宅の裏庭でコロラドハムシを見つけた。そしてこのとき、この気味の悪い小さな昆虫なら、恐ろしい幻覚を見せて恐怖に陥れることが十分に可能だと感じたのだ。
「飼い犬が1匹のコロラドハムシに向かって吠えていたので、目を向けた。私はそれまで一度もコロラドハムシを見たことがなかった」とGoyer監督は説明する。
「映画に登場する昆虫の世話係には、コロラドハムシはつかまえるのが難しいと言われ、ゴキブリを使うよう勧められた。しかし、ゴキブリを使った作品は何度も見たことがあった」
Goyer監督は、効果が実証されているゴキブリを使う代わりに、ニューメキシコ州に住む昆虫学専攻の学生を雇い、気味の悪い外観のコロラドハムシを捕まえさせた。
「学生からこんな報告を受けた。『8匹見つけました』『10匹見つけました』。最終的には、『The Unborn』の撮影現場であるシカゴに、300匹ほどのコロラドハムシを発送してもらった」とGoyer監督は語る。
Goyer監督によると、最終的にはそれだけの価値があったという。
「主人公を演じたOdette Yustmanが叫んでいるこの写真(上)では、彼女の胸のすぐ下にかなりの数のコロラドハムシがいるんだ。これこそ真の絶叫だ。なにしろ、このとき彼女は実際にコロラドハムシに噛まれていたんだからね」とGoyer監督は打ち明けた。
[コロラドハムシ(Colorado potato beetle)は、ナス科植物特にジャガイモに寄生し、葉を食害する重要害虫。アメリカ合衆国コロラド州〜メキシコ合衆国あたりの北アメリカ南西部原産と考えられている。成虫の体長は約12mmで黄色に黒い筋。終齢幼虫は横縞のある赤いダンゴ虫状で、体長7ミリほど]
『The Unborn』は、ユダヤの民俗的伝承にあるさまよえる霊Dybbuk(ディバック)に取り憑かれそうになった女性が、ユダヤ教ラビによる儀式を受けるというストーリーのホラー映画だ。予告編は以下。[日本公開は未定]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090114-00000002-wvn-sci