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2009年01月14日(水) 06時02分

性奴隷にしたかった…江東区バラバラ殺人 星島被告初公判スポーツ報知

 東京都江東区のマンションで昨年4月、会社員・東城瑠理香さん(当時23歳)が殺害・切断された事件で、わいせつ目的略取と殺人、死体損壊・遺棄などの罪に問われた星島貴徳被告(34)=元派遣社員=は13日、東京地裁(平出喜一裁判長)の初公判で起訴事実を全面的に認めた。検察側は、冒頭陳述で星島被告は女性との交際経験がなく「性奴隷」にしようとしたと動機を指摘。一方、弁護側は、計画性はなく罪を認めて反省しているなどと強調した。責任能力を争わない方針で、量刑が主な争点となる見通し。2月10日に判決が言い渡される。

 眼鏡を掛けた星島被告は髪を短く刈り上げ、黒いタートルネックに黒のズボン姿で現れた。マンションの2部屋隣に住んでいた東城さんを殺害した同被告。7時間近く続いた初公判では表情を大きく変えることなく、淡々としていた。

 検察側の冒頭陳述によると、星島被告は昨年4月18日午後7時頃、帰宅直後の東城さんを「性奴隷」にしようと思い、襲撃。手足を縛り、ジャージーのズボンを顔に巻きつけ目隠しした上、首に包丁を突きつけて自室に連れ込んだ。その後、3時間後に警察官3人を廊下で見つけたため、殺害を決意。包丁で首を刺して殺した。約10日間かけ、自室でのこぎりや包丁で遺体を細かく切断。天井裏に隠していた骨が異臭を放つと、鍋でゆでたり、冷蔵庫などに隠し、5月1日までに水洗トイレに流したり、ゴミ収集所に捨てるなどして遺棄した。

 被告人質問では、星島被告が犯行当日に別の女性を狙おうとしていたことや、仕事への不満から犯行を計画したことも明らかになった。マンション1階で別の女性を見かけ後を追ったが、女性を見失っため、東城さんを狙ったという。風俗店の利用はあるが、女性との交際経験がないという星島被告は「女性を部屋に連れていき、長い時間かけて調教しようとしました」などと述べ、アダルトビデオなどで得た知識から女性を調教できると考えていたようだ。

 一方、弁護側は責任能力については争う姿勢を見せず、殺害したのは警察官を見かけたためで、計画性はなかったと主張した。星島被告は幼児期に、両足に大やけどを負った傷跡を負い目に思い、拘置中には自殺を試み、被害者の冥福を祈るため写経を続けており、反省しているという。

 事件後、マスコミの取材に「自分が疑われているかも」と答えていた星島被告。検察側は14日も被告人質問を続行し、殺害や遺体切断時の状況を聞く方針。月内に5回の集中審理を行い、26日の論告・最終弁論で結審。2月10日に判決となる。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090114-OHT1T00052.htm