全国知事会は十四日、世界的な金融危機の影響などによる急速な雇用情勢の悪化に対応するため、都内で緊急雇用対策本部(本部長・
初会合には各都道府県の知事や担当者が出席。あいさつした
雇用対策の推進に向けた議論では(1)都道府県間の情報共有や、効果的な情報提供のためのハローワーク、民間企業との連携強化(2)福祉・介護や農林業など人材不足の分野への効果的な就職あっせん(3)臨時職員の採用や公営住宅提供といった緊急対策での相互乗り入れ—などの取り組み指針を了承した。
国の雇用対策の速やかな実現に向けては、日雇い派遣労働者など非正規雇用労働者の処遇を改善するための法的整備の検討のほか、雇用保険の適用拡大、求人と求職のミスマッチ解消を要求。財政面では、関連事業を盛り込んだ二〇〇八年度第二次補正予算案と〇九年度予算案の早期成立や、関連交付金について地方の裁量を認める制度設計と配分要件の早期明示を求める。
日本経団連など財界への要望には、新規学校卒業予定者の内定取り消し回避と雇用調整への慎重な対応を盛り込んだ。
出席した知事からは「定額給付金の問題が議論されているが、われわれが一番求めているのは、与野党の党利党略ではなく(雇用対策のための)関連予算、法案の速やかな成立だ」(飯泉嘉門徳島県知事)などと、国政に対する批判の声も出た。