衆院は13日夜の本会議で、総額2兆円の定額給付金を盛り込んだ2008年度第2次補正予算案と関連法案を与党の賛成多数で可決、参院に送付した。
野党は採決に反発、民主、社民両党は採決に加わらず退席し、国民新党は欠席した。定額給付金をめぐる与野党攻防は参院に舞台を移すが、民主党は当面、参院での予算審議に応じない構えだ。
2次補正自体は憲法の規定により参院送付の30日後に自然成立するが、関連法案は対象とならない。政府、与党は成立のため衆院再可決も辞さない構えだ。
これに対し、民主党は「審議拒否を続けることは、有権者の理解を得がたい」(参院幹部)と判断。定額給付金を切り離す修正案をあらためて参院に提出することをきっかけに、審議に応じる方向だ。提出のタイミングは、麻生太郎首相の施政方針演説の実施の時期をにらみながら検討を続ける。
一方、与党は19日に09年度予算案を提出、施政方針など政府4演説は23日か26日に行いたい意向。09年度予算案は2月20日までの衆院通過を目指す。野党が参院で2次補正の審議を長期間引き延ばせば、衆院と参院での並行審議も想定している。
本会議に先立ち、衆院予算委員会は13日、第二次補正予算案を与党の賛成多数で可決。民主など野党3党は採決に加わらなかった。首相は答弁で、追加景気対策の必要があれば、09年度補正予算案を早期に編成する考えを示唆した。
また衆院の財務金融、総務、国土交通の3委員会は関連3法案の質疑を行い、与党の賛成多数で可決。2次補正は、定額給付金のほか、雇用対策として失業者を臨時に雇う自治体への支援や高速道路料金引き下げなどを盛り込んでいる。
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