奈良県は13日、県が実施した医薬品販売の資格を与える「登録販売者」試験で、大阪府豊中市の配置薬販売業の男性(54)が、息子(20)を装って不正に受験していたと発表した。県は受験を無効とし、男性を近く有印私文書偽造の疑いで奈良県警に刑事告発する。
事前提出していた息子の顔写真と比べ「年齢が高く見えた」(県薬務課)ため、試験中に替え玉が発覚。男性は「息子に断りなく受験した。息子に資格を取らせたかった」と話しているという。
県によると、男性は11日、奈良産業大(同県三郷町)で行われた試験を息子の名前と顔写真で申し込んだ。午前10時から始まった最初の科目の試験中、不審に思った試験官が「ちょっと顔を上げてください」と声をかけると、替え玉であることを認めた。
男性自身は昨年8月に合格。その際の顔写真は、髪がストレートで眼鏡を掛けていたが、今回の受験会場では息子の写真と同様にパーマをかけ眼鏡を外していた。
昨年8月の試験の合格率は61%。今回は728人が受験を申し込んでいた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090113-OHT1T00234.htm