ソニーの2009年3月期の連結営業損益が1000億円程度の赤字に転落する見通しであることが13日、分かった。東芝も半導体事業の不振などで02年3月期以来、7年ぶりの営業赤字が避けられない見込み。世界的な景気低迷に伴う液晶テレビなどの販売不振や急激な円高によって採算が悪化。ソニーの営業赤字は1995年3月期以来、14年ぶりだ。
トヨタ自動車も09年3月期は連結営業赤字を予想しており、日本を代表する輸出企業の業績悪化が一段と深刻化、雇用情勢にも影響が出そうだ。
ソニーの08年3月期の営業黒字は3745億円。09年3月期については当初予想では5200億円としていた。その後、2度の下方修正で黒字見通しを2000億円まで引き下げた。
しかし昨年10月以降、世界的な金融危機の影響から、液晶テレビやデジタルカメラなど主力のエレクトロニクス事業が、価格急落などで悪化。想定以上に進行した円高も業績を直撃した。為替や販売の動向次第では、赤字幅がさらに拡大する可能性もある。
全世界で1万6000人以上の人員を削減することや、生産拠点の統廃合を柱としたリストラ策を発表しているが今回の赤字見通しを受け、追加的な対策を迫られる恐れも出てきた。
ソニーは08年3月期連結決算では、売上高と純利益がいずれも過去最高を更新。09年3月期は赤字が続くテレビ事業の黒字化などによる業績向上を目指していた。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090113-OHT1T00092.htm