2009年01月13日(火) 09時04分
『Chrome』開発者向け更新版がリリース、『Linux』『Mac』版も近い?(japan.internet.com)
技術には進歩の速いものがあるが、中でも電光石火の速さといえるのが、Google の Web ブラウザ『Google Chrome』だ。同社は8日、同ブラウザの開発者向け更新版『Google Chrome 2.0.156.1』をリリースした。
同リリースは、レンダリング エンジン『WebKit』の新版、新たなカスタマイズ オプション、セキュリティと速度の向上に加え、新たな HTTP エンジンも盛り込んでいる。この HTTP エンジンの採用は、Chrome の『Linux』版、『Mac』版の登場を予告するものかもしれない。
Google の広報担当者は取材に対し、Chrome の Linux 版と Mac 版についてはまだ具体的なリリース予定は決まっていないと述べている。
同広報によれば、Chrome はオープンソースのため、すべての開発過程を公開しており、Mac 版の進捗状況については詳細ページで知ることができるという。
Google はこれまで、『Windows』向け Chrome を「Stable channel」と「Developer preview channel」(Dev channel) という2つのチャネルを通じて提供してきた。しかし今回、Dev channel での更新版リリースを機に、新たに第3のチャネル「Beta channel」を設け、そちらで Dev channel よりも安定したビルドを提供することを明らかにした。
2.0.156.1 リリースが搭載する最先端機能には、WebKit の新版『WebKit 528.8』(リビジョン 39410) が含まれる。WebKit は、Chrome が主要な HTML レンダリング エンジンとして採用するもので、Apple の Web ブラウザ『Safari』もこれを使っている。
2.0.156.1 リリースではさらに、HTTPS のみの閲覧モードを採用してセキュリティの向上も図っている。HTTPS は、SSL を介したセキュアな閲覧セッションで、ブラウザに暗号化レイヤを提供してパスワードその他の情報を容易に傍受されないようにする。新しい HTTPS のみの閲覧モードは、サイトが HTTPS 対応で、なおかつ有効な SSL 証明書を持っていない限り、そのサイトをロードさせないようにするモードだ。HTTPS のみの閲覧モードを利用しなくても、Chrome ユーザーは HTTPS サイトのアドレスを手動で指定できるが、無効な SSL 証明書の警告画面を回避してしまうおそれがある。
【関連記事】
サイバー犯罪者に利用される Google—Kaspersky が新たな攻撃手法を公表
Google、Spamhaus が指摘した問題を解決し協力関係の強化へ
スパムに利用されやすいネットワークのリスト第3位に Google
【中国】Google 中国、「北京谷歌」との社名変更裁判に判決
【中国】Google 中国、2008年第3四半期までの累計営業収入9.7億元
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090113-00000002-inet-sci