福山市中心部で11日未明から深夜にかけて6件の放火とみられる不審火が相次いだ事件で、福山東署は12日未明、福山市生まれの住所不定、無職藤井正二容疑者(46)を11日深夜に同市紅葉町の車を全焼させた放火の疑いで逮捕した。紅葉町の火災直後に現場近くで捜査員の職務質問を受けて犯行をほのめかしていた。
調べでは、藤井容疑者は11日午後11時15分ごろ、紅葉町の駐車場に止めてあったライトバンに火をつけ全焼させた疑い。「住むところも金もなく、いらいらした思いを発散するためやった」と供述しているという。
藤井容疑者は紅葉町の火災直後、現場から約150メートル離れた国道2号沿いで自転車に乗っていて職務質問を受けた。この際、放火をほのめかす供述をしたため、福山東署で事情を聞いていた。
紅葉町の不審火と、その約30分前に同市南本庄3丁目で起きた建築廃材や乗用車の一部を焼く不審火の2件への関与は認めているが、11日未明の4件については「東京に行っていた」などと否認しているという。