岩国市の米海兵隊岩国基地に隣接する車第三自治会が、愛宕山地域開発事業跡地の米軍住宅化に反対する市民団体「愛宕山を守る市民連絡協議会」と連携を始めた。跡地への集団移転を求めており、基地隣接自治会が米軍住宅化反対を掲げるのは初めて。
跡地を巡っては、二井関成山口県知事と福田良彦市長は今月6日、「米軍住宅なら売らない」と言明。一方で「赤字解消が最優先」と、先行き不透明な面もあり、市民サイドから活用策を訴える。
県、市は今月下旬に跡地買い取りを国に再度要望する。16日に予定される県都市計画審議会で、宅地開発を目指した事業の廃止が了承されれば事実上、総面積約102ヘクタールの利用計画は白紙に。国の買い取りの可否と用途が焦点となる。
同自治会の高林孝行会長ら役員3人は10日、連絡協の岡村寛代表世話人らと面会し、「米軍住宅化反対」運動への協力で一致した。有志で署名活動やのぼり掲示をする考え。
【写真説明】岡村代表世話人(左手前)らと愛宕山問題で意見交換する高林会長(右端)ら車第三自治会の役員(右側3人)