渡辺喜美元行政改革担当相は12日午後、栃木県大田原市で開いた自らの後援会の会合で、13日に自民党に離党届を提出すると報告、了承された。
渡辺氏は離党する理由について会合後、記者団に「命懸けで取り組んだ公務員制度改革について、天下り規制の緩和は撤回すべきだと(麻生太郎首相に)提言したが、黙殺、否定された。わたしがまず外に出て、国民運動を起こしたいと決意した」と述べた。
13日には渡辺氏が撤回を要求している定額給付金などを盛り込んだ2008年度第2次補正予算案が衆院本会議で採決される見通しで、渡辺氏は「抗議の意思を表示したい」と述べた。
これに対し麻生首相は12日の民放番組で「個人の問題だ」と強調、ほかに離党者は出ないとの見通しを示した。
渡辺氏は麻生首相に対し、国家公務員の再就職あっせんを当面の間は首相が承認するとした閣議決定や、官僚OBが再就職を繰り返す「渡り」のあっせんを容認する政令の撤回を強く要求。9日に公開質問状を提出しようとしたが、首相側は受け取りを拒否した。
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