2009年01月12日(月) 12時35分
<自民党>政界再編論者の3人、手詰まり 遠のく衆院選、造反の動きなく(毎日新聞)
麻生太郎首相に批判的な自民党の加藤紘一元幹事長、山崎拓前副総裁、中川秀直元幹事長ら「政界再編論者」に手詰まり感が漂っている。首相は年頭に、春ごろの09年度予算成立までは衆院解散・総選挙をしないことを明言。定額給付金が焦点になった08年度第2次補正予算案の衆院採決で自民党に造反の動きはなく、離党が確実視される渡辺喜美元行革担当相への同調者も出ない見通しで、「攻め手」を欠いているためだ。【田所柳子、近藤大介】
加藤氏は10日、山形県鶴岡市での後援会会合で、定額給付金について「自民党議員は強い賛成ではなく、公明党に近々選挙でお世話になるから賛成する」と指摘しながらも、「自分も含めて自民党からそんなに造反する人は出ないだろう」と語った。「選挙区が不安定な人の行動は限界が出てくる」と政界再編の難しさも暗に認めた。
定額給付金の撤回を主張していた山崎氏は今年になって容認に転じた。6日夜には、首相が出席して開かれた九州選出国会議員の会合で、「新年になったので心機一転、首相を先頭に頑張っていきたい」とあいさつし、2次補正への協力を約束した。
加藤、山崎両氏は党内で学者を交えて再編に向けた構想をまとめる考えだが、「反麻生」の機運が盛り上がらない中、突出しないよう水面下での活動にとどめる方向だ。
次期衆院選直後の政界再編を視野に入れていた中川氏は4日の新年会で「一昨年の参院選敗北に伴う謹慎期間も、昨年の大みそかで終了させていただく」と語り、改めて意欲を示した。だが、麻生内閣の支持率急落で民主党の結束は強まっており、自民党の「独り負け」の可能性も浮上している。中川氏に近い議員は「決断の時期を先送りせざるを得ないのではないか」と漏らす。
再編論者の方向性には違いもある。加藤、中川両氏は一時、協力を模索したが、山崎氏は「財政再建か経済優先かという議論で新党を作っては、あまりにもお粗末だ」と述べ、中川氏とは一線を画している。
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