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2009年01月12日(月) 00時00分

軍がガザ市包囲強化 攻撃継続とイスラエル中国新聞

 【エルサレム11日共同】イスラエル軍は十一日、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザの中心都市ガザ市の包囲攻撃を強化、同市南部で激しい戦闘が起きた。ロイター通信によると、空爆などの被害を合わせ同日のパレスチナ人死者は二十六人、先月二十七日の空爆開始以来のパレスチナ人死者は八百六十八人となった。

 イスラエル政府は十一日、閣議を開いて今後の方針を協議。オルメルト首相は冒頭「目標達成は近いが、まだ忍耐と決意が必要だ」と述べ、攻撃を続けるべきだとの考えを示した。地元紙によると、軍は都市部への侵攻作戦拡大を求めているという。

 シリア在住のハマスの指導者マシャル氏は十日、中東の衛星テレビ、アルジャジーラで、イスラエル軍の攻撃停止と撤退、境界封鎖解除が停戦の前提になるとの立場を示した。ハマスは代表団を仲介役のエジプトに派遣、十日から同国の調停案を協議している。

 マシャル氏は、ハマスの武器入手に制限を加えることは容認できないと述べ、武器密輸監視のための国際部隊派遣も認めない考えを示した。イスラエルは停戦の第一条件として、エジプト境界の地下トンネルを通じたガザへの武器密輸の防止策確立を要求しており、両者の隔たりがあらためて鮮明になった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200901120072.html