11日午前零時20分ごろ、福山市旭町、パート従業員広本茂さん(61)方付近から出火、木造平屋の長屋約135平方メートルを全焼した。焼け跡から広本さんの遺体が見つかった。火災後、広本さん方近くで3件の不審火があり、福山東署は関連を調べている。
福山東署や福山地区消防局によると、広本さんは1人暮らし。広本さん方は東西に4室が並ぶ長屋の西から3番目。広本さん方以外は、1つは地元町内会女性部が倉庫として使用し、残る2つは空き家だった。広本さん方の西隣の空き家が激しく燃えていたという。
また同日午前1時20分ごろ、広本さん方から北西に約250メートル離れた同市若松町の鉄骨4階建てビルの1階駐車場に止めてあったバイクの座席が燃え、約5分後にはビルから西に約150メートル離れた同町の民家の軒先にあった段ボールなどが焼けた。さらに同日午前3時20分ごろ、同市三吉町の市三吉ふれあいプラザ内から出火し、木造平屋の和室にあった机が燃えた。プラザ入り口の窓ガラスが割れていたという。
福山東署は若松町、三吉町の3件が火の気のないことなどから不審火とみて捜査。広本さん方の火災も不審火の可能性があるとみて調べている。
【写真説明】煙を上げて燃える長屋の消火に当たる消防署員(11日午前0時40分、福山市旭町)