成人の日を前にした11日、山口県内12市町の13会場で成人式があった。全国的に雇用問題が深刻化する中、若い世代への影響も懸念される2009年。晴れの日を迎えた新成人たちに、式典会場で仕事や就職への不安、政治への期待などを聞いた。
マツダ防府工場(防府市)に派遣社員として勤務していた周南市内の女性(20)は、契約打ち切りを3週間前に告げられた。今は別の会社で正社員として働いているが、「次の仕事が見つかるまで1カ月かかった。派遣社員の雇用を守って」と望んでいた。
これから就職する学生も不安を隠せない。大津市から平生町に帰省した大学1年樋田圭亮さん(19)は「先輩の友達が内定を取り消された。自分の就職までに景気が回復すれば」と願う。
一方で、周南市内の会社員男性(20)のように「会社が成り立つには、派遣切りも仕方がないのでは」との意見もあった。
新成人としての抱負について、岩国市中津町、大学2年中谷光雄さん(20)は「今の政治では将来が見えない。初めての解散・総選挙は必ず投票に行く」と決意していた。
【写真説明】岩国市の成人式で、式典が始まる前に記念撮影をする新成人(市民会館前)