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2009年01月11日(日) 13時01分

阪神大震災14年:神戸からだからこそ、四川へのメッセージを−−現地報告 /兵庫毎日新聞

 ◇舞子高3年・松尾さん/神戸学院大3年・河田さん、写真・映像で現地報告−−人と防災未来センター
 人と防災未来センター(神戸市中央区)で10日開かれた防災イベント「災害メモリアルKOBE2009」で、昨年5月に起きた中国・四川大地震の被災地を発生から半年後に訪れた県立舞子高校3年の松尾美佳さん(18)と神戸学院大3年の河田のどかさん(21)が現地の状況を報告した。【山田奈緒】
 ◇耐震実験コーナーも
 2人は、写真や映像をスクリーンに映しながら、倒壊した家の様子や子どもらに千羽鶴を届けたことなどを説明した。松尾さんは「被災地の神戸からだからこそ、四川に伝えられるメッセージを考え続けたい」と決意を述べた。最後は、河田さんが「四川にも届くように歌いましょう」と呼びかけ、阪神大震災の復興応援歌「しあわせ運べるように」を参加者で合唱した。
 会場には、紙工作などで筋交いの耐震効果を体感する実験や非常食の炊き出しなど、震災や防災を学ぶコーナーも設けられ、300人以上の親子連れや防災教育に取り組む生徒、大学生らが来場し、交流を深めた。芦屋市の主婦(31)は「大災害を知らない子どもでも想像力を働かせながら、興味を持って知ることができたようで有意義だった」と話していた。
 また、午前中は、昨年12月に阪神大震災の被災体験を聞く特別授業を受けた小学生が感想文を発表した。被災地で消防士として活動した父、その姿にあこがれて自身も消防士になった娘という消防士親子から体験を聞いた神戸市立西郷小5年生の児童は「多くの犠牲者が出たが、助け合う心やきずな、将来の夢も生まれたんだと思いました」と読み上げた。
〔神戸版〕

1月11日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090111-00000069-mailo-l28