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2009年01月11日(日) 13時01分

市民立法勉強会:小田実さんしのび−−芦屋・山村サロン /兵庫毎日新聞

 阪神大震災を教訓に市民の立場から被災者の支援を提案し、被災者生活再建支援法成立の原動力となった「市民=議員立法実現推進本部」などが10日、芦屋市船戸町の山村サロンで、「新しい市民立法」を考える勉強会を開き、約20人が参加した。活動の中心だった作家・小田実さん(故人)の遺影を掲げ、小田さんの業績をしのびながら、国の住宅政策の改善を求める声が相次いだ。
 神戸大名誉教授の早川和男さんは、良好な住宅を権利として認めている西欧諸国を例に、日本の住宅政策の遅れを指摘。「防災の基本であり、福祉の基礎」と述べ、質の高い住宅を普及させるよう政策を転換させるべきだと訴えた。「『公的援助法』実現ネットワーク被災者支援センター」の中島絢子代表は「震災復興に際して、基本は『自助』だと言われたことは忘れられない。まず『公助』があるべきで、(被災者に)『自助』というべきではない」と話した。
 同推進本部事務局長の山村雅治さんは「住宅問題も含め、市民が安心して住めるための災害基本法のようなものを考えていきたい」と話した。【池内敬芳】
〔阪神版〕

1月11日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090111-00000075-mailo-l28