茶道上田宗箇(そうこ)流の正月行事「初釜」が10日、広島市西区古江東町の上田流和風堂で始まった。江戸時代、広島城内にあった上田家上屋敷を再現した全面改修後初めての初釜。13日までの4日間で約700人を招く。
初日の第1席は広島県の藤田雄山知事ら約30人を招待。上田宗冏(そうけい)家元(63)が「30年来の事業が一段落したうれしいお正月です」とあいさつした後、濃茶席でお点前を披露した。薄茶席では健康長寿を願う大福茶が振る舞われた後、招待客らは廊橋を渡って書院屋敷で祝い膳(ぜん)を楽しんだ。
【写真説明】再現された「鎖の間」(左側)と「次の間」で薄茶を振る舞われる招待客ら=上田流和風堂(撮影・福井宏史)