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2009年01月10日(土) 07時27分

製造業の派遣雇用、衆院予算委で論戦…首相と経財相が答弁読売新聞

 麻生首相は9日の衆院予算委員会で、派遣社員など非正規労働者の雇用に関し、「基本的な形としては常用雇用が正しい。長い目で見た場合、(派遣社員らを)常用雇用にして雇用を安定させた方が、企業にとって利益を生む確率が高くなるとの発想が出てもおかしくない」と述べ、常用雇用化への努力を企業側に求めた。

 野党が主張する製造業での派遣労働禁止については、「直ちにこの話に手をつけることで、46万人(の製造業の派遣労働者雇用)が危なくなるのは断固避けねばならない」と慎重姿勢を示したうえで、「議論がさらになされないといけない」とも語り、規制強化検討の必要性も指摘した。

 一方、与謝野経済財政相は同委員会で「何兆円にも及ぶ内部留保を持つ企業が、時給1000円足らずの方の職を簡単に奪うことが本当に正しいのか」と述べ、正規労働者と非正規労働者の格差是正を訴えた。

 これに関連し、民主党の鳩山幹事長も9日の記者会見で、製造業を中心に、非正規労働者の待遇改善を目指す考えを強調した。

http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081209-206556/news/20090110-OYT1T00195.htm