オバマ次期米大統領に広島訪問を要請する共同書簡を送ることを決めた被爆者7団体の代表が9日、広島市中区の広島平和会館に集まり、被爆地の熱意を伝えるための共同署名を始めることで合意した。20日の就任式に合わせて届ける書簡の内容も決めた。
書簡では「究極的な核兵器廃絶」を目指すことなどを明言したオバマ氏の公約に対し、「私たちは共鳴し、称賛し、奮起した」と被爆地の賛同を伝える。そして広島を訪問し、「核エネルギーによるによる負の遺産」を見学して被爆者と懇談するよう求めている。
この日は広島県被団協の坪井直理事長(83)が文面を提案し、各団体の了解を得た。坪井理事長は「オバマさんは、被爆者の思いを分かってくれる人だと期待している」。もう一つの県被団協の金子一士理事長(83)は「訪問で被爆の実情に触れ、核兵器廃絶を国際法や条約につなげてほしい」と要望していた。
【写真説明】オバマ氏に被爆地訪問を求める思いを確認し合った7団体の代表たち(広島市中区)