広島赤十字・原爆病院(広島市中区)は今年、電子カルテなど患者の診療情報を、インターネットを通じて患者のかかりつけの医師と共有する「病診連携ネットワークシステム」を本格的に運用する。医療機関の規模や専門性に応じて役割分担を進め、検査の重複などをなくす狙いがある。
個人情報保護の対策を講じたネット上の新たなシステムを構築し、同意が得られた患者のデータを対象に、既に昨年7月から試行している。呼び掛けに応じた広島記念病院(中区)など、広島市や江田島市の計11の病院・診療所がシステムに参加している。
参加機関は患者の電子カルテを共有。医師がパソコンから閲覧したり、記入したりする。他の医療機関での各種検査の結果のほか、内視鏡や心臓カテーテル検査の画像も見ることができる。